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【産業廃棄物】廃油の処理方法は?適性な処理費用や業者選定のポイントを解説

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【産業廃棄物】廃油の処理方法は?適性な処理費用や業者選定のポイントを解説

事業活動から発生する廃油の適切な処理は、法令遵守とコスト管理の両面で重要な経営課題です。廃油処理を誤れば、法的罰則や環境汚染のリスクだけでなく、企業の社会的信用にも影響を及ぼしかねません。

本記事では、産業廃棄物である廃油の種類と特性、関連法規制、具体的な処理方法から適正な処理費用の相場まで、廃油処理の全体像を詳しく解説します。

適切な廃油処理の知識を身につけ、コスト削減と環境負荷低減を両立させましょう。

関連記事:廃液とは?種類と適切な処理方法を解説

廃油の種類と性状

廃油は、その発生源や成分によって多岐にわたり、種類と性状を正確に理解することが適切な処理方法を選定する上で不可欠です。廃油の種類は大きく分けて鉱物油系、動植物油系、そしてそれらが混ざり合った混合廃油の3つに分類され、それぞれ異なる特徴を持ちます。

鉱物油系廃油

鉱物油系廃油は、主に石油を原料とする油で、産業機械や自動車の潤滑、冷却、作動などに使用された後に排出されるものです。これらは、一般的に水と混ざりにくく、粘度が高い、引火点が高いなどの特徴を持ちます。

主な種類としては、以下のものが挙げられます。

・エンジンオイル
・ギアオイル
・作動油
・切削油
・重油、灯油、軽油などの燃料油
・絶縁油(PCB含有の可能性もあるため特に注意が必要)

これらは自動車整備工場、機械工場、発電所などから多く発生し、重金属や有害物質を含んでいる場合があるため、適切な処理が求められます。

動植物油系廃油

動植物油系廃油は、文字通り動植物を原料とする油で、主に食品加工業や飲食店、家庭などから排出されます。これらの油は、酸化しやすく、水分を含みやすい、低温で凝固しやすいといった特徴があります。

主な種類としては、以下のものが挙げられます。

・廃食用油(天ぷら油、フライ油など)
・ラード、ヘットなどの動物性油脂
・魚油
・バイオディーゼル燃料の製造過程で発生する副産物

飲食店や食品工場から排出される廃油は、食品残渣や水分が混入していることが多く、水質汚濁の原因となる可能性があるため、適切な分別と処理が必要です。

混合廃油

混合廃油は、上記の鉱物油系廃油や動植物油系廃油が複数混ざり合っていたり、あるいは油以外の異物(水、金属粉、スラッジ、化学物質など)が混入している廃油のことです。その性状は非常に複雑で、均一ではありません。

混合廃油は、以下のような状況で発生することがあります。

・複数の種類の廃油を同一の容器に保管してしまった場合
・製造工程で油と水、または他の化学物質が混ざってしまった場合
・油を回収する際に金属粉や泥などの固形物が混入した場合

異物が混入しているため、通常の単一廃油に比べて処理が格段に難しく、専門的な技術と設備を要することが多いため、処理費用も高くなる傾向があります。正確な成分分析が、適切な処理方法を選定する上で非常に重要となります。

廃油処理に関する法律と規制

廃油の処理は、環境汚染防止と安全確保のため、複数の法律と規制によって厳しく定められています。特に、廃棄物処理法、水質汚濁防止法、消防法は、廃油の排出から処理、保管に至るまで多岐にわたる規制を設けており、排出事業者はこれらの法令を遵守する義務があります。

廃棄物処理法による規制

廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)は、廃油を含む廃棄物の適正な処理を確保し、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ることを目的としています。

廃油は原則として産業廃棄物に分類され、厳格な処理基準が適用されます。

産業廃棄物としての廃油の扱い

廃油は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃プラスチック類などと並び、産業廃棄物として分類されます。特に、PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含有する廃油や有害物質を含む廃油は「特別管理産業廃棄物」に指定され、さらに厳しい基準と管理が求められます。

排出事業者は、廃油を処理業者に委託する際、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が義務付けられており、最終処分までの一連の流れを把握し、不法投棄などを防ぐ責任があります。詳細は環境省のウェブサイトで確認できます。

廃油処理に関する法律

廃油の処理には、廃棄物処理法以外にも、その性状や処理方法に応じて様々な法律が関係します。特に、水質汚濁防止法と消防法は、廃油の取り扱いにおいて重要な役割を果たします。

水質汚濁防止法

水質汚濁防止法は、工場や事業場からの排水による公共用水域の水質汚濁を防止することを目的としています。

廃油を含む排水を排出する事業場は「特定事業場」に指定されることがあり、排出される水に含まれる油分濃度について、国の定める「排水基準」を遵守しなければなりません。

基準を超える油分を含む排水は、油水分離装置などを用いて適正に処理する必要があります。

消防法による規制

消防法は、火災の予防と国民の生命・身体・財産の保護を目的としており、引火性のある廃油は「危険物」として厳しく規制されます。

特に、引火点が低い廃油は、危険物第四類に分類され、その貯蔵、取り扱い、運搬については、消防法に基づく施設基準や保安基準が適用されます。

保管量によっては、貯蔵所の設置許可や危険物取扱者の配置が義務付けられる場合もあります。

廃油の処理方法5選

廃油の処理方法は、その種類や性状、求められる最終処理によって多岐にわたります。ここでは、代表的な5つの処理方法について解説します。

①焼却処分

焼却処分は、廃油を高温で燃焼させることにより、有害物質を分解し、無害化・減容化する処理方法です。

この方法は、廃油に含まれる有機物を効率的に除去できる点が大きな特徴です。専用の焼却炉で適切に処理することで、環境への影響を最小限に抑えつつ、廃棄物の最終処分量を大幅に削減できます。

しかし、焼却時に発生する排ガスの処理や、残渣(焼却灰)の適正な処理が不可欠であり、高度な技術と設備が求められます。

②油水分離処理

油水分離処理は、廃油と水が混じり合った混合廃油から、油分と水分を物理的または化学的に分離する処理方法です。

この処理の目的は、油分を回収してリサイクルに回したり、水質を浄化して排水したりすることにあります。重力分離、浮上分離、膜分離など、さまざまな技術が用いられます。特に、工場排水や切削油、洗浄廃液など、油分と水分が乳化している場合に有効です。分離された油分は燃料として再利用されることもあり、資源の有効活用にも繋がります。

ただし、完全に分離しきれない油分や、処理過程で発生するスラッジの処理が課題となる場合があります。

③中和・凝集処理

中和・凝集処理は、廃油に含まれる酸性またはアルカリ性の成分を中和し、さらに微細な浮遊物質(SS)を凝集させて沈殿・分離させることで、廃油を安定化させる処理方法です。

この処理は、特に廃油が水と混ざり合い、pH調整が必要な場合や、油分以外の不純物が多く含まれる場合に適用されます。中和剤を添加してpHを適切な範囲に調整した後、凝集剤を加えて微粒子を大きな塊(フロック)にし、沈殿槽で固液分離を行います。

これにより、廃油中の有害物質の除去や、水質の改善が期待できます。処理後のスラッジ(汚泥)は、脱水処理を経て最終処分されます。

④乾燥処理による減容化

乾燥処理による減容化は、廃油中の水分を蒸発させることで、廃棄物の総量を大幅に削減する処理方法です。

水分を多く含む廃油や、汚泥状の産業廃棄物に対して有効であり、減容化によって運搬コストや最終処分費用を削減できるメリットがあります。加熱乾燥機や減圧乾燥機など、様々なタイプの乾燥装置が利用されます。

乾燥によって固形分と水分が分離され、固形分は燃料化や再資源化の可能性が高まります。排出される水蒸気は、適切な排ガス処理を経て大気放出されるため、環境負荷を考慮した設備が必要です。

⑤再生利用(リサイクル)

再生利用(リサイクル)は、廃油を単に廃棄するのではなく、新たな資源として有効活用する処理方法です。

この方法は、資源の枯渇防止と環境負荷低減に大きく貢献します。廃油のリサイクルには、主に以下の方法があります。

燃料化

廃油を精製し、重油代替燃料(再生重油)やセメントキルンの燃料として利用します。

原料化

廃潤滑油を再生処理して再び潤滑油として使用したり、洗浄剤や塗料の原料として活用したりします。

再生利用には、廃油の種類や性状に応じた高度な精製技術が求められますが、廃棄物処理の最終段階として最も望ましい選択肢の一つです。再生利用を行う際は、品質基準を満たす製品として再利用されることが重要です。

廃油処理にかかる費用相場

廃油処理にかかる費用は、その種類、性状、処理量、そして選定する業者によって大きく変動します。適正な処理を行うためには、これらの費用要素を正確に把握し、見積もりを比較検討することが重要です。

廃油処理にかかる費用相場

廃油処理の費用相場は、廃油の種類や性状、処理方法、そして処理量によって大きく異なります。一般的に、1リットルあたり数十円から数百円、または1トンあたり数万円から数十万円が目安となりますが、これはあくまで参考値です。

例えば、水分の多い廃油や、特定の有害物質を含まない比較的処理しやすい廃油であれば費用は抑えられますが、PCBなどの有害物質を含む特殊な廃油や、処理が困難な高粘度の廃油は、高額な費用がかかる傾向にあります。

廃油の種類・性状による費用の違い

廃油の処理費用は、その種類と性状によって大きく変動します。鉱物油系の廃油、動植物油系の廃油、あるいはこれらが混ざった混合廃油では、それぞれに適した処理方法が異なるため、費用も変わってきます。

特に、油以外の不純物(スラッジ、金属片、水分など)の含有量が多いほど、前処理の工程が増え、処理コストが高くなる傾向があります。また、引火点や粘度、有害物質の有無といった性状も、処理の難易度や安全管理コストに直結し、費用に影響を与えます。

処理量による単価の変動

廃油処理の単価は、処理量によって大きく変動します。一般的に、処理量が多いほど単価は安くなる「スケールメリット」が働くことが多いです。これは、運搬費用や処理施設の稼働準備費用などの固定費が、大量の廃油で分散されるためです。

逆に、少量の場合は、これらの固定費が単価に占める割合が高くなるため、相対的に単価が高くなる傾向があります。定期的な処理が必要な場合は、年間契約や長期契約を結ぶことで、スポットでの依頼よりも単価を抑えられる可能性があります。

運搬費用と保管コスト

廃油処理にかかる費用には、処理そのものの費用だけでなく、運搬費用や一時的な保管コストも含まれます。運搬費用は、排出場所から処理施設までの距離、廃油の量、運搬車両の種類(ドラム缶運搬車、タンクローリーなど)によって決まります。遠距離になるほど、また特殊な車両が必要になるほど高額になります。

また、処理を待つ間の一時的な保管が必要な場合は、保管場所の確保費用や、適切な容器(ドラム缶、タンクなど)の費用、安全管理のためのコストが発生することもあります。これらの費用は、処理業者からの見積もりに含まれているか、別途請求されるかを確認することが重要です。

廃油処理業者の選定ポイント

廃油処理業者を選定する際は、単に費用だけでなく、処理能力、信頼性、環境への配慮など、多角的な視点から総合的に評価することが重要です。適切な業者を選ぶことで、法令遵守はもちろん、予期せぬトラブルを回避し、コスト効率の良い処理を実現できます。

処理実績と対応可能な廃油の種類

廃油処理業者を選ぶ上で、最も基本的なのが、その業者がどのような廃油をどれだけ処理してきたかの実績と、自社の廃油の種類に対応できるかを確認することです。

対応可能な廃油の種類

鉱物油系、動植物油系、混合廃油など、自社で排出される廃油の種類や性状に対応できる許可と設備があるかを確認します。特定の化学物質が含まれる廃油など、特殊な廃油に対応できるかどうかも重要なポイントです。

処理実績

過去にどのような企業や業界の廃油処理を手がけてきたか、具体的な実績を確認します。実績が豊富な業者は、様々なケースに対応するノウハウを持っているため、安心して任せられるでしょう。

許可証の確認

産業廃棄物収集運搬業許可証、産業廃棄物処分業許可証など、必要な許可を都道府県から取得しているかを確認します。特に、自社の所在地と処理施設の所在地、そして運搬経路を管轄する自治体の許可があるかをチェックすることが不可欠です。

緊急時の対応力とアフターサポート

廃油処理においては、予期せぬトラブルや緊急事態が発生する可能性もゼロではありません。そのため、緊急時の対応力や処理後のアフターサポート体制が整っている業者を選ぶことが大切です。

緊急時の連絡体制

廃油の漏洩や事故など、緊急事態が発生した際に迅速に連絡が取れ、対応してくれる体制が整っているかを確認します。24時間対応や休日対応の有無も確認ポイントです。

アフターサポート

処理後のマニフェスト(産業廃棄物管理票)の発行や保管、法改正への対応に関する情報提供など、処理後のサポート体制が充実しているかを確認します。これにより、排出事業者としての法的責任を適切に果たすことができます。

法令遵守の意識

環境関連法規や廃棄物処理法に関する知識が豊富で、常に最新の情報を把握し、遵守している業者であるかを見極めることも重要です。

コストパフォーマンスが高い業者

廃油処理にかかる費用は、処理方法や量、廃油の種類によって大きく変動します。費用だけでなく、提供されるサービスの質や安全性を総合的に評価し、コストパフォーマンスの高い業者を選びましょう。

例えば、廃液乾燥を使用した処理を行う業者は、比較的コストを抑えられる傾向にあります。廃液全体の量を減らすことにより、処理をする量が減らせるためです。

廃液乾燥なら山本技研の乾燥機

特定の廃油処理において、廃液の減容化やコスト削減を目指す場合、山本技研の乾燥機のような専門的な設備を持つ業者を検討する価値があります。

山本技研の乾燥機は、様々な種類の廃液を効率的に乾燥させ、固形物と水分に分離することで、廃棄物の量を大幅に削減し、処理費用を低減する効果が期待できます。

特に、含水率の高い廃油や汚泥の処理において、乾燥処理は運搬コストの削減や最終処分費用の抑制に繋がり、環境負荷の低減にも貢献します。このような専門技術に特化した業者を選ぶ際は、導入実績や処理能力、アフターメンテナンス体制などを確認することが重要です。

▼山本技研工機の廃液乾燥
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まとめ

本記事では、環境保護と法令遵守に不可欠な廃油処理について、その種類、法規、そして焼却、油水分離、乾燥処理、再生利用など多岐にわたる処理方法を解説しました。

特に、再生利用や乾燥処理による減容化は、コスト削減と環境負荷低減の観点から重要性が高まっています。

適正な処理と安全・効率的な運用のため、実績豊富な信頼できる専門業者に相談し、最適な処理計画を立てていきましょう。

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