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植物性残渣の処理方法を解説|廃棄物を資源に変えるには?

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植物性残渣の処理方法を解説|廃棄物を資源に変えるには?

製造業において植物性残渣の処理は、コスト削減と環境負荷軽減の両面で重要な課題となっています。特に、食品製造業では、コーヒーかす、豆腐・湯葉製造で発生するおから、その他の植物由来の副産物などが大量に発生し、従来は廃棄物として処理費用がかかっていました。

しかし、適切な植物性残渣処理技術を導入することで、これらの廃棄物を有価値な資源に変換し、事業収益の改善と持続可能な経営を実現することも可能です。

本記事では、植物性残渣の効果的な処理方法と、廃棄物から資源への転換を実現する具体的なソリューションについて詳しく解説します。

植物性残渣とは?主な種類と発生量の実態

植物性残渣の定義と特徴

植物性残渣とは、食品製造業、飲料・飼料・有機質肥料製造業、医薬品製造業、香料製造業といった特定の事業活動において、原料として使用された植物に由来する固形状の不要物を指します。これは廃棄物処理法上の「動植物性残渣」の一部であり、液状や泥状のものは廃油や汚泥など別の産業廃棄物に分類されます。

植物性残渣は有機質であり、水分を多く含むことが特徴です。そのため腐敗しやすく、大量に発生すると処理に手間やコストがかかる課題があります。

しかし、その一方で、本来植物が持つ栄養分やエネルギーを含んでいるため、適切に処理・再利用することで貴重な資源へと転換できる可能性を秘めています。

主な植物性残渣の種類

食品製造の現場からは、多種多様な植物性残渣が発生しています。ここでは、その中でも特に発生量の多い代表的な種類をご紹介します。

コーヒーかす

コーヒーかすは、コーヒー豆からコーヒーを抽出した後に残る固形物です。カフェや飲料工場などで大量に発生し、抽出後のコーヒーかすは、その重さの約2倍もの水分を含んでいると推定されています。日本では年間約80万トンから85万トンものコーヒーかすが廃棄されており、そのほとんどが焼却または埋め立て処分されているのが現状です。 これらは温室効果ガス(二酸化炭素やメタンガス)の排出源となるため、環境負荷の低減が課題となっています。

豆腐・湯葉製造で発生するおから

おからは、豆腐や豆乳を製造する過程で大豆を絞った際に発生する副産物です。食物繊維やタンパク質を豊富に含み、栄養価が高いにもかかわらず、水分含有量が約80%と非常に高いため腐敗しやすく、その多くが産業廃棄物として処理されています。 日本では年間約70万トンのおからが発生していますが、食用としての利用はごくわずかで、大部分は飼料や肥料、または焼却処分されているのが実態です。

じゃがいもなどの野菜・果物の皮

じゃがいもをはじめとする野菜や果物の皮、芯、ヘタなどは、食品加工工場や飲食店から日々大量に発生する植物性残渣です。これらは種類によって成分や特性が異なりますが、有機質で水分を多く含むため、他の植物性残渣と同様に腐敗しやすく、迅速な処理が求められます。

その他の食品製造業で発生する植物性残渣

上記の他にも、食品製造業からは様々な植物性残渣が発生します。例えば、酒造工程で生じる酒かす、ビール製造で出るビールかす、茶葉を抽出した後の茶かす、油を絞った後の油かす、ぶどうの搾り粕などが挙げられます。 これらの残渣も、それぞれに特有の成分や性質を持ちながら、大量廃棄の問題と資源化の可能性を抱えています。

従来の植物性残渣処理方法と課題

一般的な処理方法の概要

焼却処理のメリット・デメリット

植物性残渣の焼却処理は、廃棄物の体積を大幅に削減し、病原菌を死滅させることができるというメリットがあります。しかし、焼却時に発生する排ガスの適切な処理が求められ、不適切な場合は大気汚染の原因となる可能性があります。

また、二酸化炭素(CO2)の排出が環境負荷となる点も課題です。焼却を委託する際には、その施設が植物性残渣の焼却に対応しているかを確認する必要があります。

堆肥化処理の特徴と限界

堆肥化は、植物性残渣を微生物の力で分解・発酵させ、土壌改良材や肥料として再利用する方法です。比較的簡単に再資源化でき、植物の生育に必要なリン酸や窒素といった栄養素を土壌に還元できる特徴があります。

しかし、堆肥化には異物の除去や品質維持が不可欠であり、残渣の種類によっては発酵速度が遅く、分解率が低いといった限界もあります。特に水分含有量が多い残渣では、悪臭の発生や適切な臭気対策が必要となる場合があります。

産業廃棄物としての委託処理

再資源化が困難な植物性残渣は、産業廃棄物として専門の処理業者に委託して処分されます。この場合、焼却後の灰や再資源化できない残渣は、管理型最終処分場での埋め立て処分が一般的です。 ただし、植物性残渣が産業廃棄物に該当するかどうかは、排出する業種や事業内容によって異なり、固形状の廃棄物に限られるため注意が必要です。適切な処理を行うためには、廃棄物処理の許可を持つ専門業者に委託することが重要となります。

従来処理方法の課題と問題点

処理コストの高さ

植物性残渣の処理には、種類や排出量、地域の処理施設の状況によって高額なコストがかかることがあります。特に、再資源化に適さない残渣を焼却や埋め立てで処分する場合、その費用は増大する傾向にあります。

また、植物性残渣は腐敗しやすいため、迅速な処理が求められ、異物除去や品質維持のための設備投資もコスト高の一因となります。

環境負荷の問題

従来の処理方法、特に焼却処理は、二酸化炭素(CO2)排出量の増加や、排ガス処理が不十分な場合の大気汚染といった環境負荷を伴います。埋め立て処分においても、地下水汚染や悪臭の発生といった問題が指摘されており、環境基準の遵守が強く求められます。

法規制への対応課題

植物性残渣の処理は、廃棄物処理法をはじめとする様々な法規制に則って行われる必要があります。特に、産業廃棄物として排出される場合は、マニフェスト制度の遵守が義務付けられており、排出から処理完了までの流れを適切に管理しなければなりません。

また、食品リサイクル法に基づき、食品関連事業者は食品廃棄物の発生抑制や再資源化が推進されており、これらの法規制への適切な対応が事業者に求められています。

植物性残渣を資源に変える処理技術

植物性残渣を単なる廃棄物として処理するのではなく、新たな資源として活用する技術が注目されています。これらの技術は、処理コストの削減だけでなく、環境負荷の低減や循環型社会の実現に貢献します。

乾燥技術による資源化

汚泥乾燥機を活用した植物性残渣処理

汚泥乾燥機は、下水処理場や食品工場などから排出される汚泥の減容化に広く利用されていますが、植物性残渣の処理にも応用可能です。水分を効率的に除去することで、残渣の取り扱いを容易にし、肥料や燃料としての再利用を促進します。特に、有機物を多く含む汚泥や食品加工残渣は、乾燥後に「乾燥菌体肥料」として農業利用されるケースもあります。

廃液乾燥機による液状残渣の処理

液体状の植物性残渣、例えば飲料製造工程で発生する廃液などは、廃液乾燥機で処理されます。この技術は、液体廃棄物から水分を蒸発させることで体積を大幅に減らし、固形物として回収またはエネルギー源として再利用することを可能にします。これにより、廃棄物管理のコスト削減と環境負荷の軽減に貢献します。

脱水汚泥・塊状物乾燥機の応用

脱水された汚泥や、おから、野菜の皮といった塊状の植物性残渣は、脱水汚泥・塊状物乾燥機で効率的に乾燥できます。これらの乾燥機は、含水率の高い残渣を低含水率まで乾燥させ、腐敗や悪臭のリスクを低減します。乾燥後の残渣は、飼料や肥料、バイオマス燃料などとして有効活用され、資源の循環利用に寄与します。

発酵・バイオ技術を活用した資源化

微生物の力を利用する発酵・バイオ技術は、植物性残渣を有用な資源へと転換する強力な手段です。メタン発酵では、有機性残渣を嫌気状態で分解し、バイオガス(メタン)を生成します。このバイオガスは発電や熱源として利用でき、発酵後の残渣は良質な肥料として農地に還元されます。

また、堆肥化により有機肥料を生成するほか、特定の残渣をキノコ菌床や家畜飼料として活用する試みも進んでいます。さらに、東京大学の研究では、野菜や果物の廃棄食材を乾燥・粉砕し、熱圧縮成形することで、コンクリートに匹敵する強度を持つ完全植物由来の新素材を開発するなど、高付加価値化への応用も期待されています。

燃料化技術による資源転換

植物性残渣を燃料として活用する技術は、化石燃料への依存を減らし、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。乾燥させた植物性残渣は、そのままバイオマス燃料としてボイラーなどで利用できるほか、メタン発酵によって生成されたバイオガスも、発電や熱利用、さらには自動車燃料としての利用が可能です。

また、食品加工残渣からバイオエタノールを製造する技術開発も進められており、非可食原料からの効率的な生産プロセスが注目されています。炭化技術により、残渣をバイオ炭として燃料や土壌改良材に転換することも有効な手段です。

食品残渣乾燥には乾燥機がおすすめ

食品残渣乾燥のメリット

食品残渣を乾燥処理することには、多岐にわたるメリットがあります。まず、残渣の水分を効率的に除去することで、大幅な減容化と減量化が実現します。これにより、廃棄物として処理する際の運搬コストや処理費用を削減できます。

また、水分が減少することで腐敗や悪臭の発生を抑制し、衛生的な管理が可能となります。これは、食品工場や飲食店など、残渣が発生する現場の環境改善に大きく貢献します。さらに、乾燥によって長期保存が可能になるため、残渣の発生量と処理量のタイミングを調整しやすくなります。

最も重要なメリットの一つは、乾燥残渣が新たな資源として活用できる点です。例えば、乾燥した食品残渣は飼料や肥料の原料として利用できるほか、バイオマス燃料としての利用も期待されています。これにより、単なる廃棄物としてではなく、循環型社会に貢献する貴重な資源へと転換することが可能になります。

食品残渣乾燥の応用例

乾燥処理された食品残渣は、その特性を活かして様々な分野で応用されています。

飼料としての利用

乾燥したパンくず、野菜くず、果物くずなどは、栄養価が高く、家畜の飼料として有効活用されています。特に、食品製造工程で発生する特定の残渣は、品質が安定しているため、飼料メーカーで加工され、畜産農家へ供給されています。これにより、飼料コストの削減と食品廃棄物の削減が同時に実現されます。

肥料としての利用

乾燥残渣は、有機質肥料の原料としても利用価値が高いです。乾燥させることで、堆肥化プロセスを効率化したり、直接土壌改良材として利用したりすることが可能です。特に、野菜や果物の皮、コーヒーかすなどは、土壌に豊かな栄養分を供給し、農作物の生育を促進します。

燃料としての利用

高いカロリーを持つ食品残渣は、乾燥させることで固形燃料(バイオマス燃料)として利用する研究や実用化が進んでいます。例えば、おからやコーヒーかすなどは、乾燥後にペレット状に成形され、ボイラーの燃料として活用されることがあります。これにより、化石燃料の使用量を削減し、温室効果ガス排出量の削減にも貢献します。

まとめ

植物性残渣は、その多くが廃棄物として扱われ、処理コストと環境負荷が大きな課題となっています。しかし、乾燥技術をはじめとする適切な処理方法を用いることで、廃棄物を貴重な資源へと変え、コスト削減と持続可能な事業活動を両立させることができます。

水分を多く含む植物性残渣は、腐敗しやすく、大量に廃棄するとコストや手間がかかります

山本技研工機のロータリーコイルドライヤー(RCD)やダブルドラムドライヤー(DDD)は、こうした残渣の水分を効率的に除去し、大幅な減容化・減量化を実現します。これにより、処理コストを劇的に削減できるだけでなく、乾燥後の残渣を飼料や肥料、バイオ燃料として再利用する道が開けます。

当社は、お客様の残渣に最適な乾燥機をご提案するため、宮崎工場で無料の乾燥テストを実施しています。 実際の乾燥効果を確かめることで、廃棄物処理の課題解決に向けた具体的な一歩を踏み出せます。

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