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切削油の処理方法は?法律や環境対策のポイントも解説

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切削油の処理方法は?法律や環境対策のポイントも解説

金属加工などの製造現場で欠かせない切削油ですが、使用後の処理方法にお悩みの方も多いのではないでしょうか。使用済みの切削油は産業廃棄物に該当するため、適切な手順で処分しなければなりません。処理を誤ると、法律違反として重い罰則を受けるリスクがあります。

本記事では、切削油の正しい処理方法や関連する法律の知識を分かりやすく解説します。また、処分にかかるコストを抑えるための環境対策についても詳しく紹介します。経営課題としての産廃コスト削減や、コンプライアンス強化の参考にしてください。

 

切削油の処理・廃棄方法

切削油は法律上「産業廃棄物(廃油、または廃酸・廃アルカリなど)」に該当するため、一般ごみとして捨てることはできません。原則として、産業廃棄物としての適切な処理が求められます。具体的な廃棄方法としては、大きく分けて2つのルートが存在します。

産業廃棄物として専門業者に委託する

最も一般的な方法は、専門業者に委託することです。切削油は法律上「廃油」という分類になり、引火性などを考慮すると取り扱いには細心の注意が必要です。業者へ依頼する際は、都道府県知事から収集運搬や処分の許可を得ているか、必ず確認してください。
委託する際は「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」の発行と管理が義務付けられています。廃棄物の種類や数量、委託先などを記載し、最終処分が完了するまで適正に管理しなければなりません。

自社で処理を行い廃棄する

もう一つの方法は、工場内に専用の排水処理設備などを導入するアプローチです。自社で一次処理を行って減容化(ボリュームを減らす)してから、専門業者へ廃棄を依頼します。

これは主に、処分にかかる莫大なコストを削減する目的で導入されます。特に水溶性切削液の場合、成分の大部分を水分が占めています。そのため、油水分離装置や乾燥装置で水分を蒸発・分離させれば、廃棄物の量を大きく減らすことが可能です。

自社処理によって残った濃縮液や汚泥(スラッジ)のみを業者に委託するため、毎月の産業廃棄物処理コストを削減できます。

処分前に確認したい種類と分類

切削油は大きく「不水溶性」と「水溶性」に分けられます。それぞれ成分が異なるため、処分時の取り扱いやコストにも大きな差が生まれます。

不水溶性切削油の扱い

不水溶性切削油は、水に希釈せずそのまま使用する油剤です。主成分が鉱物油や合成油であるため、廃棄する際は「廃油」として分類されます。引火性があるため、消防法上の「危険物」に該当することが多く、保管場所や取り扱い方法には厳重な注意が必要です。一方で、不純物を取り除けば燃料や再生油としてリサイクルしやすいという特徴もあります。

引火点が70℃未満の燃えやすい性質を持つものは、「特別管理産業廃棄物」として扱われます。通常の産業廃棄物よりも、収集運搬や処分の基準が厳格に定められているのが特徴です。そのため、処理を委託できる業者が限られ、委託費用も比較的高額になる傾向があります。

水溶性切削液の扱い

水溶性切削液は、水で希釈して使用するタイプです。冷却性能に優れ、多くの現場で普及していますが、廃棄の際は廃油と廃酸、または廃アルカリの混合物として扱われます。そのため、処理の工程が複雑になりがちです。

水を含んでいるため重量や体積が大きく、そのまま全量を産廃業者に引き渡すと処分費用が高額になります。したがって、自社でいかに効率よく水分を分離・乾燥させるかがコスト削減の焦点となるでしょう。

処分に関わる法律・リスクと注意点

切削油の処分を誤ると、経営に致命的な打撃を与える法的リスクが発生します。経営層として必ず把握しておくべき法律のポイントを解説します。

廃棄物処理法と排出事業者責任

切削油の廃棄には「廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」が適用されます。この法律の最も重要なポイントは、「排出事業者責任」という考え方です。これは、廃棄物を出した企業が、最終処分が完了するまでその責任を負うという原則を意味します。

仮に、委託した産廃業者が不法投棄などの違法行為を行った場合、排出事業者である自社が責任を問われ、原状回復の措置命令や共同不法行為としての賠償責任を負うリスクがあります。

処理業者に引き渡して終わりではなく、不法投棄などが起きないよう監視しなければなりません。そのための仕組みがマニフェスト制度です。委託内容と実際の処理状況を紙や電子データで記録し、5年間の保存義務を守ることが求められます。

不適切処分による罰則リスク

もし廃棄物処理法に違反した場合、企業には重い罰則が科せられます。個人の場合は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方、法人の場合は、最高で3億円以下の罰金が科せられます。

また、社会的信用の失墜による取引停止やブランドイメージの低下など、目に見えない損失も甚大です。適正な処理ルートの確保は、企業防衛の要になります。

環境対策のポイント

コンプライアンスを遵守しつつ、企業の利益を守るためには、環境に配慮した賢い廃棄物管理も大切です。具体的な3つのポイントを紹介します。

適切な分別管理による長寿命化

廃棄する量を減らす最も効果的な方法は、切削油を長持ちさせることです。例えば、他系統の油の混入を防ぐオイルスキマーの導入や、金属粉(スラッジ)を定期的にろ過するシステムが有効です。さらにpH値や濃度をこまめに管理すれば、劣化(腐敗)を防ぎ、交換頻度を大きく下げることができます。

乾燥処理による廃棄物削減

水溶性切削液や、タンク底に溜まった汚泥(スラッジ)の廃棄において、最も効果的なコスト削減策が「減容化」です。前述の通り、水溶性切削液の大部分は水分であり、そのまま捨てると多大な処理費用がかかります。


こうした課題に対して、確実な産廃コスト削減策として導入が進んでいるのが、乾燥機を用いた廃液や汚泥の処理です。工場内に専用の廃液乾燥機や汚泥乾燥機を設置し、熱を加えて水分を蒸発分離させます。水分を完全に飛ばすことで、廃棄物の体積と重量を大きく減らすことが可能です。

残った少量の固形物や塊状物だけを産廃として処理すればよいため、外部へ支払う産廃処理費用を削減できます。長期的な運用を見据えると、設備投資を回収できるほどの高い費用対効果が見込めます。

使用済み切削油のリサイクル

使用済みの切削油は、単に燃やして処分するだけでなく、資源として循環させることが可能です。専門業者を通じて、再生重油や補助燃料としてリサイクル(サーマルリサイクル)されるケースが増えています。また、高度な精製技術によって再び潤滑油として再利用(マテリアルリサイクル)される仕組みも整ってきました。
こうした取り組みは、企業のSDGs達成に向けたアピール材料にもなります。

まとめ

切削油の適切な処理方法は、企業が遵守すべき重要なコンプライアンスの一つです。不適切な処理は重大な罰則を招くため、法律に基づいた適正な委託管理が欠かせません。

そのためには、まず産業廃棄物としての適切な委託とマニフェスト管理を徹底する必要があります。また、水溶性と不水溶性の違いによる取り扱いルールやコストの違いを把握しておくことも大切です。日常的なメンテナンスによる長寿命化に加え、乾燥機などを活用した廃液や汚泥の減容化も有効な手段となります。

水溶性切削液などは水分を含んだまま廃棄すると莫大なコストがかかります。長寿命化に取り組むほか、乾燥機を活用した廃棄物の減容化なども検討してみてください。廃棄コストの削減と環境保護を両立させ、安全で持続可能な工場運営を目指していきましょう。

山本技研工機では、廃液処理・乾燥機器他化学機械・スクリューコンベヤ等の搬送機械を製造しています。ドラムドライヤーなど各種乾燥機や、プラント機器メーカーの下請としてスクリューコンベヤ等の設計、製作は当社へお任せください。

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